2010/06/15

ピティナピアノコンペティション予選に向けて(昨日のホール練習の所見)

昨日コンクール出場生徒たちのホール練習がありました。

皆さん良く頑張っていて、内容も段々密度が濃く難しいことも増えてきていますが、
やはり一番大事なことは、基礎力だということは言うまでもありません。

再度初心に返って当たり前のことが出来ているかどうか、
おさらいしてください。


1.(挨拶)舞台マナー..............美しいご挨拶が出来ている人は演奏も素晴らしい、と思っています。

2.(フォーム).............椅子に座ったときのフォーム背すじを伸ばして
  (姿勢、腕、肩、ピアノと体の位置などビデオなど観て自分の姿が自然な美しい状態か確認してください。指をアーチ型にしてその中に響きを感じる事、指先に、“響き”や芯を感じてみて下さい。


3.(脱力)手首や腕・肩を楽にし無理な速さや強さで弾かないこと。親指の形を整える。しつこく言いますが、お父さん指の角度や指の付け根の支えは、良い音を出すのに大変重要です。

(お家の練習のとき、弾いているときお家の方に、肩を叩いてもらったり、腕をゆすってもらうと少し楽になるかもしれません。)



4.(支え)無駄な力を抜く事は、どこかでしっかりと支えていなければ音は出ません。
昨日のホール練習では、支えを腕でしっかり固めているため、肩まで上がって、脇も閉まり、
音が硬く響きのない音になってしまっている人が見受けられました。こんなにひどくはなくとも
この傾向にある生徒大勢です。。。なのでまずは指の付け根の支えと、おへそでしっかりと支えて、背筋もしっかり使って体全体を使うことを忘れてはなりません。
 
5.(指先の意思力)常に頭でどんな音を出したいのか、強くイメージして出したい音を指先で作る事もとても大事です。出したくない音ややわらかい音を作りたいときは指先の脱力も必要です。


ここまでは、クリアな芯のある美しい響きのある音を出すためのおさらいです。

もうすぐコンクール本番。美しい音はコンクールでの演奏で最も大切なもの。


美しい曲に仕上げるためには、ほかに26項目にも及ぶ事項があります。
 

リズム

メロディ

ハーモニー

テンポ感


拍子感
左右のバランス

レガート奏法(レガーティッシモ)

時代的様式にはまっているか

形式を理解しているか

構成力はあるか

曲のイメージ

音色

調性

アーティキュレーション

譜読みの正確さ

音価

ダイナミックス

フレージング

音の粒は揃っているか

歌えているかどうか

音が最も大切と申しましたが、やはり生きているのですから、温度のある演奏が良いと思います。
聴いていて生きる勇気が沸いてくるような。

パッションがある、しかし、品も良い、畑を耕すような、生きる喜びを感じられる、しかし、知的で

格調高い。。。

言い始めればきりなく果てしなく。。。



下手でもいい。


伝わる演奏をしてください!!


伝わるということは、感じていなければ伝わらないですし、理解も出来ていないと伝わりません。


「私は、(僕は)この曲のこんなところが大好きなんだ、ここが山で、二番目の山はここ。
ここはこういうキャラクターでこんな色、こんなイメージ、こんな風に感じる。。。この曲はこんなに素晴らしい」

と言う事が、明確に聴き手に伝わる演奏が出来たら良いですね。


さて、やればやるほど、わからないことが沢山、そしてやらねばならない事が倍増していきます。

少しでも素敵な曲に仕上がるように、頭と、お耳と体をしっかり使いましょう!

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